学資保険と銀行預貯金で22年後に得するのはどちらか

学資保険に加入するのと、加入する同額を銀行に預金するのとだと、
単純に返戻率と利率だけでどちらが得かを考えてしまいがちです。

でも返戻率だけではなく、そこにかかってくる税金を考慮しても学資保険に加入した方が得なのではないかと思ったのでまとめます。

学資保険と銀行預金での総資産の違い

ありえない仮定になってしまいますが、
「今後22年間年収が300万円で固定だった場合」で考えています。

控除される所得税の違い

もし、学資保険に加入していなければ、
300万円のうち77,000円が年間の所得税となるので、2,923,000円がその年の手元に残るお金となります。
※厳密には所得税をベースに計算される住民税や健康保険、年金の支払いもあるのでもっと低い額ですが・・・。

所得税は300万円に対して給与所得控除108万円、基礎控除38万円を引いた額に5%をかけて計算しています。

もし学資保険に加入していれば、生命保険控除の対象となります。
生命保険の控除金額は年間8万円以上の支払いに対して4万円までを限度と決められているので、
月額6,667円以上の学資保険に加入していれば年間4万円の控除となります。

控除というのはその年の所得を”なかったことにしてくれる”もの。
つまり、学資保険に加入していた場合、実際は300万円の収入に対して各種控除を引いた154万円が所得税計算の対象になるところを、150万円を対象としてくれるというわけ。

300万円の給与収入の場合、仮に総支払額300万円の学資保険に18年間加入していた場合と、同額を預金した場合の手元に残る金額の差は以下の通り。

収入 課税対象 所得税 保険/預金 手元に残るお金
学資 3,000,000 1,500,000 75,000 166,667 2,758,333
預貯金 3,000,000 1,540,000 77,000 166,667 2,756,333

所得税控除の関係上、年間2,000円は手元に残るお金が違ってきました。(表の単位は円)

返戻率・利率での受取額の違い

もしこの学資保険が22年満期で返戻率110%の商品だった場合。
22年後には18年間で支払った300万円が330万円になって戻ってくる事になります。

銀行預金の利率が年利0.1%だったとすれば毎年166,667円貯蓄したとして、22年間での利息は44,000円程度。

この2つで考えると、22年後までに1円も使わなかった場合(かつ所得税のみを考慮した場合)の総額は以下の通り。

手元のお金 返戻金 預貯金学 利息 総額
学資 60,683,326 3,300,000 666,667 670 64,650,663
預貯金 60,639,326 0 3,666,674 44,000 64,350,000

学資保険の方は18年間は学資保険に支払い続け、19年目~22年目までは同額を銀行貯金に回す想定です。
その為、19年目からは所得税の控除がない想定のうえ、「手元のお金」は計算されています。

この時の総額の差は300,663円。
つまり、22年間で30万円近い金額が、学資保険にする事で得できる事になるわけです。

年間約13,000円強と言ったところ。

受け取り時の所得税について

学資保険などの生命保険や育英年金などの個人年金は、受け取り時には所得税の課税対象となります。
これは一時払い(一回で全額を受け取る場合)も、年金払い(数回に分けて受け取る場合)も同じ。

※ちなみに受取人が契約者の場合は所得税、そうでない場合は贈与税・相続税がかかります。

ただし、ここで発生する所得税は、受け取る保険金(または年金)の総額から支払った総額を引いて、その額からさらに50万円を控除し、その半額に課税されます。

なので、例えば返戻率120%の学資保険に加入していた場合で考えると
上述の通りの支払いなら18年間で300万円支払い、満期時に360万円受け取ることになり、

((360-300)-50)÷2=5

ということで、5万円が課税対象となるわけです。
この受け取り時に仕事をしていなければ基礎控除として38万円まで控除されるので所得税はかかりません。

もし前述の通り300万円の収入がある状態なら、課税対象の154万円に5万円を足した159万円に対して課税されることになるわけです。

つまり一時金として受け取る年度のみ、所得税が2,500円ほどあがる計算になります。

おわりに

というわけで、学資保険と銀行預貯金であれば、学資保険の方が総額で30万円程度多く資金を得る事ができることがわかりました。

問題は「年間13,000円程度の得の為に、解約できないというリスクを取るか否か」というところだと思います。

年間13,000円ということは、月額1,100円ほど。
学資保険に加入すれば22年間は300万円近くを強制的に貯金に回すかわりに、月額1,100円程度の”利益”が得られるということ。

これを高いと取るか安いと取るかは、インフレなどのリスクを考える必要がありそうです。
[参考]学資保険など長期貯蓄で考えなければならないインフレリスク

とはいえ、結局のところは保険ですから、
学資保険なら自分に万が一の事があった場合に妻と子供にお金を残してやれるわけです。
銀行預金だと貯めた日までのお金しかあげられないという事を考えると、学資保険の方がもっと価値はあるといえますね。

さらに言えば銀行預金で金利0.1%は今の時代ではありえませんから、
利息はもっともっと安くなってくることにも注意が必要です。

控除に対する追記

ちなみに、学資保険とは別で死亡保険に加入していたとしたも生命保険控除は4万円が限度。
銀行預金派も死亡保険に加入すれば4万円まで控除されます。

学資保険と死亡保険は同じ「生命保険」の控除でくくられるので、
ある程度以上の金額を保険に投資していても4万円までしか控除されない点に注意。

個人年金に加入していれば、生命保険と個人年金でそれぞれ4万円ずつの控除が可能。
医療保険やがん保険も別途4万円限度の控除対象になります。

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